ストリートからスポーツ、そしてライフスタイルアイテムとして定番となった「NEW ERA(ニューエラ)」。その魅力はスタイリッシュなデザインやブランドとしての信頼感だけではありません。実は、そのひとつひとつのキャップやアイテムの背後には、熟練の職人による繊細な手作業と精密な技術が存在しています。
今回は、ニューエラの製造現場における「クラフトマンシップ」に焦点を当て、その工程とこだわりをご紹介します。
INDEX
縫製|ミリ単位でのズレも許されない精密作業
ニューエラの象徴「59FIFTY」キャップは、6枚のパネルで構成されるクラウン(頭部)とブリム(つば)、スウェットバンド(内側の額が触れる部分)、アイレットなど、約20種類のパーツから成り立っています。それらを組み立てる工程で中心となるのがミシン縫製です。
この縫製作業では、ミリ単位での精度が求められ、特にパネル同士の縫い合わせではシルエットが左右されるため、職人の熟練度が試されます。均一なテンションで縫い続けるためには、日々の反復から培われる「繊細な感覚」が欠かせないのです。
ロゴ刺繍|2種類の手法と緻密な品質管理
ニューエラのキャップに欠かせないロゴ刺繍。その製造には、多頭式の自動刺繍機が用いられており、1点ずつロゴやグラフィックが丁寧に縫い込まれていきます。縫い目の密度や針の動き、糸の配色はすべて事前に設定された専用データに基づいており、それぞれのデザインに最適化された仕様が適用されます。
刺繍の種類には、立体感のある「レイズド・エンブロイダリー(Raised embroidery)」と、フラットでシャープな仕上がりの「フラット・エンブロイダリー(Flat embroidery)」の2種類があります。ブランドロゴやチームロゴなど、存在感を強調したい部分にはレイズド・エンブロイダリーが多く使用され、洗練された印象を与えたいデザインにはフラット・エンブロイダリーが採用されるなど、用途に応じて使い分けられています。
ここで重要なのは、一貫した品質の維持です。ニューエラでは製造時に定められた仕様に基づき、どのタイプの刺繍であっても均一なクオリティが保たれるよう、厳密な工程管理が行われています。
さらに、刺繍後には職人の目視による検品も実施。縫いズレや飛び糸がないか細かく確認され、品質に一切の妥協がありません。たとえ数センチの小さな刺繍でも、その仕上がりには高い完成度が求められているのです。
仕上げ・検品|妥協を許さない最終チェック
縫製や刺繍が完了したキャップは、最終の仕上げと検品工程へと進みます。ここでは、型崩れを防ぐスチームを使った成型作業や、内側ラベル・サイズ表記の確認、バイザーの角度やラインのズレなどが入念にチェックされます。
すべてのキャップは、人の目と手によって確認され、完璧な状態でなければ出荷されることはありません。製品のひとつひとつが、ブランドの信頼を背負っているという意識が、この工程に現れています。
世界共通の品質基準|メイド・バイ・ニューエラの誇り
ニューエラのキャップは、アメリカでも東京でも、同じクオリティが担保されています。背景には、世界共通の製造基準と熟練工による徹底した品質管理があります。
特に「59FIFTY」のような定番モデルでは、色や素材によって若干異なるテンションや厚みを考慮した微調整が必要となります。その都度、素材に応じた最適な条件を導き出すのは、まさに経験の蓄積に基づく“職人の知見”です。
「工業製品」ではなく「作品」としての価値
大量に生産されるニューエラのキャップ。しかし、そのひとつひとつに人の手が加わり、細部まで目が行き届いているからこそ、製品ではなく「作品」として世に出るのです。
パネルの形状や縫製のライン、刺繍の立ち上がり、バイザーのカーブ。どれをとっても、ただの工業製品にはない個性と完成度が備わっています。それが、100年以上ブランドが信頼され続ける理由です。
おわりに|NEW ERAキャップは職人技の結晶
毎日のファッションに取り入れやすいNEW ERAのキャップ。
でも実は、その一つひとつに熟練の職人たちの手仕事と、100年以上受け継がれてきた技術が息づいています。
いつも何気なくかぶっているキャップも、見た目だけでなく、作りの丁寧さや細部へのこだわりに目を向けてみると、もっと愛着がわいてくるかもしれません。
次にキャップを選ぶときは、ぜひそんなものづくりの背景も意識してみてください。
きっと、あなたにとって特別なひとつになるはずです。
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